オークション情報(オークション会社の判断:10万ドル以下の絵画紹介 )

投稿者: | 2016年01月17日 12:58

世界の絵画市場も大きな変化が出ていると年頭のご挨拶文にて解説させて頂きましたが、世界最大手のオークション会社であるクリスティーズ社は、ホームページで10万ドル以下で買えるアート作品について案内をしています。

10万ドルですから1200万円となりますが、手頃な作品もありますよとの紹介となっています。

実際には手数料を含めれば2000万円位必要となりますが、何億円、何十億円という作品ばかりではないと広報し始めたのです。

これは極めて大きな転換であり、今年は何十億円、何百億円という作品は狙わず、基本は高くても数億円、安ければ1000万円クラスの作品をメインとして底上げを狙うとなってきているのです。

これは経営戦略としてはよいことで、総取扱い金額は低くなりますが、1億円以下の作品が多くなれば手数料の割引もなくなり収益性は上がります。

一点の価格が低くなりますので、売り上げをある程度あげるには数をこなす必要がありますので現場の作業は大変ですが、それでも今後訪れる金融恐慌を乗り切るためには(生き残るためには)やるしかないのです。

世界最大のオークション会社が教えてくれる今後の指針は極めて大事ですが、すでに昨年11月の時点でクリスティーズオークション会社の会長と上海で会談しました際に話していましたので驚きはありませんが、こうして具体化してきますと改めて身が引き締まるものです。

世界中の絵画市場は今や来る金融恐慌を待ち構えていると言えますが、売らざるを得ない個人は投げ売りするでしょうが、待ち構えている本当の富裕層は『安く売ってくれてありがとう』として一点一点吟味しながら、破格な安値で拾っていくはずです。

株でも素人は安値を¨叩き¨ますが、プロや資産家はその安値を黙って拾います。

今年2016年は資産を失う個人と資産を増やす富裕層にはっきり分かれる一年となるはずです。

 

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