ニューヨーク事情

投稿者: | 2016年05月13日 11:39

印象派オークション参加のために、半年ぶりにニューヨークに来ていますが、街の変わりように驚いています。
まず、5番街やマディソン街で閉店してしまった店が多くなっており、その閉店した店の前にはホームレスやお金をせびる者がたむろしており、20年以上前に見ました悲惨なニューヨークを彷彿させる状況になっていました。

この店の閉店はビルの立て替えも影響しており、「ダイヤモンドストリート」では、ビルが取り壊されホテルに立て替えられると
言われていましたし、マンハッタン中、あちらこちらで建て替えが進んであり、これ以上新規供給が増えれば需要を超過し値下がりするのは避けられません。

またマンハッタンの道路は一段とひどい状況になっており、車はまともに走れませんし横断歩道を歩こうと思いましてもガタガタの路面であり、気を付けて歩きませんとつまずくこともあり得る程で、更に歩道は一段とごみで汚れており車の運転は荒くなり、街全体が荒れているのが良く分かります。

人々の心が荒んでいるのが分かりますが、ニューヨークは観光客も来ており、株も高く、不動産も高く、何一つ悪いところは
ありませんが、何故このような荒んだ状況になっているのでしょうか?

答えは、暮らし向き(状況・環境)が悪化してきているからです。

収入は確かに増えていますが、その増える以上に物価が上昇しており、まともに暮らせない状態になりつつある人が増えてきているのです。
ニューヨーカーが手ごろに食べる「ホットドッグ」などは今や$3.50となっており、昔の75セント、$1を知っている者からすれば「たかがホットドッグなのに」となりますし、どんなに高くても$2までと思っていたのが今や$3.5となり、小腹がすいたから手軽に食べる「食べ物」ではなくなってしまっているのです。
この物価高で収入が増えればそれは何ら問題はないのですが、大方は手取り収入を落としていると言われており、「なんだこれは」となっているのです。

今後、アップル株の下落が益々加速し(昨夜は一時90ドルを下回っています)、株式指数が下落し、不動産価格も下落するのは避けられず、そうなればNYバブルが「終わり」ます。

今の「荒んだ」NY市内は、来る金融崩壊を示唆しているのではないかでしょうか?

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