オークション情報

投稿者: | 2016年06月23日 07:46

ロンドンにて印象派・現代アートオークション(イブニングセール)が開催され、今まで比較的低く安く放置されていました【ルノワール】(風景画)が見積もり下限の3倍以上で落札されており、今までとは明らかに流れが変わっています。
*因みに、ギャラリープレシャスコレクション所有作品の方がより細かく描かれており価値はギャラリープレシャスコレクションの方が遥かに高いと言えます。

今回のオークションでもやはり招待者(VIP)の席に空きが出ており、絵画市場は活況とは言えませんが、それでも限られた作品には買いが集中しており高値にまで買い上げられていました。

またVIP席には今までオークション会場では見たことのない中国人や中近東から人が来ており、新たな購入層が出てきた事がわかります。

ただ、全体の落札率は不振となっており全体の35%程が不落札となっており、特に現代アートは惨憺たる状況で、完全に現代アートバブルが終わったことを今回のオークションは示唆していたと言えます。

因みに、高値で落札されました【ルノワール】の風景画は特殊な専門機器で見ますとかなりの修復跡があり、買ってはいけない状態でしたが、落札したディーラーは恐らく作品を見ていない筈です。
顧客からの依頼で電話でビットしたのでしょうが、今度顧客が売ろうとした時「B級品」として扱いになり果たしてまともな価格で売れるかどうかとなります。
10年、20年、30年と所有し、まともな作品が市場から消えてしまった段階であれば、今回のような作品も買値付近で売れるかも知れませんが、もし「高くても良いものを選ぶように」とのアドバイスをする専門家のアドバイスを受けて良い作品を買えば、将来間違いなく価値を上げているはずなのです。

また昨年、日本のオークションに出品されました【ルノワール】がもう登場していましたがこれは極めて異例なことであり通常はオークション会社は出品は受け付けません。
そして、この作品は全面にニスが塗られており、更にかなり以前に下手な洗いをされた跡が見られ、オリジナルカラー・タッチが無くなっており買ってはいけない作品でした。
結果は不落札となり、転売をかけて儲けようとした買い手は大きな痛手を受けた筈です。

買ったらじっくり所有するという王道を取る人のみが、今後も実物資産で資産を増やすことが出来るのです。

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